ククサ(kuksa) 作り

       Bafa

2016年01月17日 23:15


今回はタイトル通り…

ククサ(kuksa)を作りましょう

という企画ですw




ククサ(kuksa) 作り




まずククサとは?

ククサ(KUKSA)とは、フィンランド北部ラップランドに住んでいた
サーミ人に古くから伝わる、白樺の瘤(コブ)をくり抜いて作られる手作りのマグカップの事
フィンランド語でククサkuksa、スウェーデン語ではコーサkåsaと呼ばれています
またククサをプレゼントされた相手は幸せになれる、
逆に自分用に買ったり作ったりすると幸せが逃げるというという言い伝えを持つカップ
(これはあくまで日本発信の言い伝えで現地のラップランドにはないらしいです…w
贈呈用としてもちろん重宝されていますが、普通に自分の為に買ったり作ったりして
使ってるみたいですw)

自分の浅はかな知識で言うとこんな感じです(間違ってるかもw)


自分の場合、プレゼントというより

とりあえずククサ作ってみたかったってのが第一でして…

いつか作ろうと思っていました


しかし本場でククサの材料にされている白樺の瘤なんて

現状手に入る訳が無い…w


せめて普通の木材では無く、瘤材が手に入れば…

と前回裏山に行った時にたまたま見つけたのですw


前回の記事はこちら↓
2016/01/09






これはヤマザクラ(正しくはヤマザクラとソメイのハイブリッド)の木に

ちょこんと出来ていましたw


早速採取






木の瘤というのは人間で言う癌みたいなものらしく

瘤が出来たところから徐々に枯れていってしまうらしいです


なんか切ないですが…

自然からの贈り物、ありがたく大事に使わせていただきます!


とりあえず瘤材の樹皮をはいでみて観察




黒く覆われた樹皮を剥がすと柔らかい部分があって

すぐに赤茶っぽく変色します…w

この時点で生木の状態でククサに使えるか不明w


とりあえず家に持ち帰り

使えそうな部分を斧で削り出します




結構樹皮が入り組んでいて大変でした

あ、今回のククザ作りはカービングの練習の兼ねて

出来るだけ手作りをします

斧、ナイフ、ヤスリ掛けなど自分の手で時間を掛けた分

出来上がった時に愛着が湧きそうですしw



次にナイフで大まかに整形します




窪みの部分にはフックナイフ(MORA モーラ #164 フックナイフ)を使用します




しかしこのフックナイフ、評判通り箱出しの状態では使えませんw




刃こぼれはしてるし、反りも出ていて切れやしないw


フックナイフは通常のナイフと違い、研ぎ方がわからなかったので

先輩方の動画を参考に研ぎました(ベベルは砥石、内側フラット部は耐水ペーパー)




見た目はアレですが…普通に使えるまでになりました


研いだフックナイフで内側を地道に削ります




なんとかある程度の削りは完了




それと同時進行でハンドルの整形、穴も開けました




(ここだけは6mmのドリルを使用、あとはナイフで
拡張しました)


とくに出来上がりのイメージはしていなかったのですが

何か見本があればという事で

本場フィンランド製で有名な

Puuhari(プーハリ)社のものを参考にしました




このククサ、ちゃんと白樺の瘤材使っているし

欲しいんですが現在工場閉鎖、生産終了していて入手不可能…

http://www.puuhari.jp/

残念です…



続きまして木を安定させる為ククサを塩で煮ます






ククサが完全に浸る量の水に大量の塩を入れてグツグツ…




2時間以上煮ると木のタンニン?的な成分が出て

お湯が赤茶色になりました

ククサにもだいぶ色が付いてます




ここからは乾燥

ビニール袋にタオルとククサを入れて半開き状態にして

1週間ほどゆっくり乾燥させました

(この時間を掛ける乾燥が割れを防ぐのに重要みたいです)




完全に乾いているかわかりませんが…乾燥終了

そしていよいよ完成系の整形(ナイフとヤスリを使用)をします






ここまでくれば完成したも同然!w


最後にクルミを布でくるんで潰し、滲み出た油で表面を保護します








このクルミ油を使った方法は飲み物等に臭い移りが少なく

本場でも用いられていたりするみたいです

他にも木の食器類が白く乾燥してしまった場合は

この方法で手入れしています




そして出来上がったククサがこちら




瘤材特有の綺麗な模様が出ました


容量はかなり小さめ(50mlくらい)

削る前はもう少し容量あるものが出来るかなと

思ってましたが、甘かったですw

ウィスキーや濃い目のコーヒーを

ちびちび飲むのにいいかなって…w


そして今更ですが根本的な問題…

白樺の瘤材では無いので「ククサ」では無く…

「ウッドカップ」が正しい?w

(イマイチわかりませんwww)


それはさて置き、完成したので早速入魂の義!w

コーヒー入れて飲みます








漏れも無いようですね




ほのかに桜の木の香りがして美味しいコーヒー♪

デザートにスコーンがまた合う!w



今回は初めてククサ作りに挑戦しましたが

桜の瘤材が使えたり、最後まで割ること無く作業出来たので

自分的にはかなり満足な仕上がりになりました!


そしてククサを作っていて感じた事は

ククサの値段を見て高いって思う方もいるかと思いますが

制作にはかなりの時間(自分は全工程2週間、本物は数ヶ月)も掛かり

この手間を考えると一から作るより買った方が安いって

正直感じましたw(電動工具使えば別ですがw)


でも手間暇掛かった分、いつまでも眺めていられるくらい

「愛着」が湧きました!

これだけ愛着が湧くのですから作ってみる価値は十分あると思います!

自分もまた材が入手出来たら挑戦します!



一大プロジェクトwも終わり会社から帰って来てからの

楽しみが無くなったので

次のDIYネタ探そうと思いますw


次は何作ろうかなー





おわり





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